アメリカ西海岸 #02 “Adam Silverman”
アダム・シルヴァーマンの陶器に初めて出会ったのは、東京のプレイマウンテンだった。
日頃自分が扱っている北欧の陶器とはひと味違った有り様に、正直ちょっととまどってしまった。北欧のヴィンテージと呼ばれる陶器はある程度評価が定まったものが多い。本などを通してあらかじめ勉強し、あとは自分の好みを反映したものを物色、値段に悩みつつ購入すればいい。ところが、現代作家の作品はそうは行かない。自分のセンスだけが頼り、そこが面白い。作品に感じられる過去の誰それの影響をひとりウンヌンし、下世話に将来性もカンガミ、エイヤッと購入するわけである。アダムの作品はカリフォルニアらしい明るさと、民芸にも通じるクラフト感がうまくバランスしていてとても新鮮だった。
今回の旅で、L.A.のAtwaterにあるアダムの工房を訪れることが出来そうだと聞き、とても楽しみにしていた。
出迎えてくれたアダムは、アレン・ギンズバーグ風のセル・フレーム眼鏡*1をかけたもじゃもじゃ頭で、ヒョロっと背が高くとてもクールな印象。コンパクトな工房にはロクロや窯がいい感じに配置され、間近に迫った展覧会のための作品がまだ素焼きの状態で待機している。壁には益子での写真や大学のペナント、愛娘の絵などがピンナップされ、アーティストらしいインティメートな雰囲気にあふれている。ある壁の面が黄色にペイントされている。彼はもともと建築を学んでいたはず。とすれば、この色はコルビュジェの影響か?などと想像しつつ、いれたてのエスプレッソをアダムの器でおいしくいただく。
なんと至福の時間。

- ※1 60年代ビート詩人のトレードマーク的メガネ。いかにも本を読みすぎたという感じが演出できる。昨今、ジョニー・デップ型としてリ・メイク、流行の兆しアリ。今回の買付で、ヴィンテージを数点ゲット。


